パッケージ印刷の可能性

パッケージが果たす役割

様々な製品のパッケージは、ユーザーに製品を認知させ、さらに魅力的に見せるという視覚的効果と、内容物を破損や汚損、変質から守るという保護機能を併せ持っています。

箱のパッケージデザインの場合、設計の基本はまず“何を入れるか”ですが、パッケージそのものを“どう見せたいか”も非常に重要です。パッケージは、スタイルによって同じ商品でも全く異なるイメージを演出することができるからです。

箱の形状いろいろ

立体物を入れる箱の場合、基本的なキャラメル箱型をはじめ、ギフト用などのフタ身式、手提げ式のキャリー型、高級菓子などに適したブック型、雑貨や衣類に適したピロー型など、内容物や用途に合わせて最適な素材・形状のパッケージを選ぶことで、商材としての特性が際立ち、訴求力がアップします。

近年では簡易包装を推奨する傾向がありますが、簡単にフラットな形状にできるよう工夫されたパッケージも増えているように、消費者ニーズを取り込みながら進化を続ける側面も見られます。

特殊印刷でブランド訴求

表面加工などの特殊印刷は、ブランドや商品の個性を際立たせ、魅力を高めるのに効果的な技術です。今日は技術の向上や素材の開発が進み、演出の幅も広がりました。

ニス引きは、光沢感やマット感など仕上がりの質感を表現するほか、表面保護の役割も果たします。PP加工は、薄いPPフィルムを印刷面に熱圧着する方法で、高級感があり、パッケージ自体の強度と保護性が高いのが特徴です。

型押しは、型を押し付けて凹凸をつくる方法で、箔押しもこの一種です。インクを使わない空押しは上品で高級感ある印象に、金や銀の箔押しは豪華さを演出できます。