環境に優しい商業印刷
水なし印刷
水なし印刷とは、印刷をする際に、環境に有害とされている、IPAなどの廃液を出さない印刷方式です。
水なし印刷では、水なし版を使うことで、強アルカリ現像薬品を使わないため、現像処理後の排水をそのまま下水へと流せます。水なし版は、表面にあるシリコンゴム層が、これまでの水あり版における湿し水の代わりとなって、インキを反撥させてくれます。
湿し水にはIPAやエッチ液といった有害物質が含まれており、特別管理産業廃棄物として回収することが義務となっています。
水なし印刷の仕上がり
水なし印刷は水にインキがにじまないことから、ひとつひとつの点がきちんと再現されるため、きれいな仕上がりとなります。マット紙や上質紙や和紙を使用した場合でも、元のデータ通りの円形の網点の再現を可能としています。
植物油インキ
植物油インキは、ヤシや大豆や亜麻仁、パームや桐といった植物油や、再生油を原料として作られたインキのことをいいます。石油溶剤の使用を減少させることで、環境に配慮してます。
日本では、1990年代から半ばから使用されるようになり、全体の70パーセントを超えるシェアとなっています。
エコパルプ
エコパルプは、紙を白くするために使う塩素や漂白剤を使わずに作られた、ECF(無塩素漂白)パルプのことをいいます。先進国においては、塩素化合物やダイオキシンの発生を抑制することを目的として、ECFパルプが多く使われるようになっています。