総合商研株式会社

第52期 第2四半期決算説明会【書き起こし】

開催日:2023年3月22日(水)

登壇者:代表取締役社長 小林 直弘

皆様、本日はご多用の中お越しいただきありがとうございます。これより総合商研株式会社第52期第2四半期決算につきましてご報告させていただきます。

まずは、代表者変更のご報告でございます。改めまして、昨年の10月26日より当社の社長に就任しました小林でございます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

代表者ご紹介

総合商研は昨年の12月で50周年という節目を迎えております。これもひとえに、当社に関わっていただいている皆様のご支援の賜物だと思っております。心より感謝申し上げます。総合商研は、2001年に上場を果たしまして、その後東証ジャスダック、昨年には東証スタンダードへ移行しております。

広告・印刷を中心に事業を展開してきた中で、昨今は広告・印刷のみならず、ITソリューションやBPO、その他様々な事業を展開し事業の幅を拡大してまいりました。社名のとおり、総合的に皆様のお手伝いをしていくことを心掛けながら事業展開をしております。今後も、皆様により幅の広いソリューションを提供できるよう一層努めてまいりますので、引き続きご理解ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

事業内容

当社グループの事業構成についてですが、第51期、連結売上高153億1,100万円の内訳として、メインの事業である年賀状事業が約55億円、商業印刷事業が約44億円となっております。そのほか、サインディスプレイ事業やBPO事業、地域メディア事業等を進めながら、第2、第3の柱となるよう事業を展開しております。

第2四半期連結業績ハイライト

第2四半期の業績のハイライトですが、売上高が113億7,500万円、営業利益が8億5,400万円、経常利益が9億600万円、当期純利益が6億3,300万円と、売上・利益ともに増収増益というかたちで半期は終了しております。

年賀状事業に関しましては毎年受注減少の傾向が続いておりますが、値上げの効果などもあり、売上高の減少は小幅となっている状況です。

そのほか、これまではコロナ禍により非常に厳しい状況ではございましたが、昨今はチラシの需要回復などもあり、売上は堅調に伸びているという状況にございます。また、原材料及び光熱費の高騰もございましたが、高騰分の価格転嫁を進めたことにより、結果として増収増益に繋がりました。

業績の推移については、グラフのとおりとなっております。

第49期の下半期より新型コロナウイルス感染症が拡大しておりますので、第48期、第49期の上半期の数字はコロナ禍前の数字、第50期から第52期まではコロナ禍での推移という状況になります。全体的に、コロナ禍により売上が減少している状況にはございますが、同時にコストの圧縮等の施策を強く推し進めたことや、白石工場の建て替えが大きな契機となり運営の効率化が進みました。当第2四半期は、原材料・高熱費の高騰が利益を削っている状況ではありますが、引き続きコスト圧縮施策の継続や効率を意識した事業運営を進めている状況です。

トピックス

続きまして、第52期の上半期のトピックスとして、4点ご紹介させていただきます。

1点目は、DXの取組みについてです。DXに関しては、DXによる社内業務の効率化と、顧客向け商品のDX化の2本柱で進めております。

ペーパーレス化や業務の効率化については、各社DX化により推進している状況かと思いますが、当社の事業である広告・マーケティング事業に関しましても、デジタル領域で非常に大きな可能性があり、現在取組みを推し進めている状況にあります。具体的には、3DCGやメタバースなど、これまでの広告・マーケティングから少し外れた領域に挑戦しております。また、以前よりドローンを保有してコンテンツを制作しておりましたが、より有効な活用をするべくこの度国家資格を取得いたしました。これまで情報を載せた紙媒体の制作を中心に行っておりましたが、そういったものづくりの根本はデジタルであっても変わらないものですので、これまで2Dで表現していたものを3Dに、静的に表現していたものを動的表現にするなどしてコンテンツの幅を広げる取組みを強く進めてまいります。

2点目に、帯広の株式会社サンパックスとの業務提携についてでございます。同社は梱包材製作を中心とした会社でありますが、互いの顧客基盤、扱っている商品も異なりますので、相互にそれらを活かしながら事業を進めるべく、業務提携を行ったところでございます。

現在のところは相互に情報交換をしながら、互いのソリューションをどのように掛け合わせることが可能か、知恵を出し合いながら事業展開の可能性を探っている状況でございます。

昨今、多品種・小ロットに対するニーズが強くありますので、こういった独自の取組みを行う企業との事業提携について、今後も検討してまいります。

3点目のトピックスとしまして、「JP01まつり」を昨年の10月と今年の1月に札幌駅と大通駅の間の地下歩行空間で開催いたしました。コロナ禍以前は頻繁に開催をしておりましたが、コロナ禍での開催が難しくなり、この度再開をしたものであります。久々の開催となったこともあり、非常に多くのお客様にご来場いただき盛況に終わりました。

「JP01」は皆様のお手元ございますが、北海道で年に4回、約5万部発行しているフリーマガジンになります。「JP01まつり」にはこの取材等でつながりを持った地方の行政や観光協会の方などに出店をしていただきました。

「JP01まつり」の開催は今回で最後とはなりますが、また新しい形でのリアルイベントの開催を検討しているところであります。

最後に4点目ですが、当社伊勢原工場の屋根に、初期投資・維持管理費が当社の負担にならないPPAモデルにて太陽光パネルを設置いたしました。

発電した電力は自社の工場で利用することとなりますが、これまでよりも安価に電力の提供を受けることができ、20年後には太陽光パネルの譲渡を受けて利用することができます。環境に配慮した発電という点と、光熱費の高騰に対する対策といった点を踏まえ、今回設置する運びとなりました。

設置工事は完了をしており、現在はテスト運用している状況で、4月1日から正式に運用することとなります。

連結業績予想

続きまして、第52期通期の見通しになります。当初の発表どおりの数字となっております。売上が155億円、経常利益が2億5,000万円、当期純利益が1億5,000万円という数字になっております。大きな増減の変動はなし、というところでご理解いただければと思います。

重点的取組事項

最後に、今後の重点的な取組み事項についてご説明させていただきます。人材の確保・育成、企業内のパフォーマンス向上、DXによる事業展開、そして既存事業の深化・新規事業の展開という4つの柱を持って取り組んでまいります。

人材の確保に関しましては、各社においても非常に厳しい状況かと思いますが、当社においても新卒採用から中途採用も含めて積極的に取り組んで行くとともに、やはり社員の人材育成が非常に大きな課題になりますので、この点に関しては外部の研修を活用するほか、現在、社内で勉強会のプロジェクトが進行しているなど社員の中で活発な動きがございますので、そういった取組みを推進してまいります。

企業内のパフォーマンスの向上というところでは、今ある資産を有効に使っていこうという取組みとして、白石工場を皮切りに工場の集約化を大きく進めております。人員と設備をできるだけ1か所に集約させながら、効率よく生産していくことを目指しております。そのほか、引き続き業務の内製化の強化・コスト圧縮を進めてまいります。

また、現在、企業に対して環境への配慮が求められてきている状況にあります。当社では環境配慮型の印刷方式である水なし印刷という手法での印刷が可能で、その方式により印刷した製品にはバタフライマークというマークを表示することが可能となっておりますが、こちらの技術を使った商品を拡充させていくことを検討しております。また、仕入れる用紙やインクなどの材料自体にも環境配慮型の商品がございますので、これらの材料を取り入れることで、トータルでの環境配慮型サービスを展開できるよう現在進めているところであります。

DXに関しては、一部外部のコンサルタントに入っていただいて、社内のIT設備に関するコスト圧縮・効率化につながる投資について助言を受けながら進めております。そのうえで、IT設備をクライアントの販売促進支援に活用できるように、社内における戦略的な人員の配置に着手している状況です。今後もDXに対する取組みは強く推し進めていくところであります。

新規・既存事業の強化という点ですが、こちらは以前より継続的な活動として取組みを進めております。先ほど株式会社サンパックスの件を取り上げましたが、ほかにも広島県の株式会社アスコン、及び香川県の小松印刷グループ株式会社とはかねてから業務提携をしておりましたが、三社共創のプロジェクトを立ち上げるべく、昨年来三社間で打ち合わせを重ねてきたところであります。仕入れの強化のみならず、この提携により北海道、本州、九州と全ての拠点に工場がある状態になりますので、全国規模で一元的にお客様への対応を行う体制の構築を図ってまいります。

参考資料

以降、参考資料になりますので、ご参照いただけたらと思います。

第52期 第2四半期決算説明会資料(2 MB)

私からの説明は以上となります。引き続き、ご支援のほどよろしくお願いいたします。